京大生の受験術指南
〜受かる勉強法はこれだ〜

体験記コーナー
不合格体験記



不合格体験記

あきは現役時にも、前・後期とも京都大学理学部を受験しました。そして、落ちました。今回は、その経緯をお話したいと思います。(あまりこういった落ちた体験というのは、語りたくないのですが。。。あえて書きます。)

ずばり落ちた原因は、焦りと狼狽です。

受験に向けての勉強は、他のページでも述べたように、現役時でもおそらく受かるだろうと思えるくらい、十分準備できていたと思います。(これが驕りだと言われるかもしれませんが、客観的に見ての評価です。自分への叱咤は常に自分のなかで持ち続け、決して現状に甘んじて勉強の手を抜いたりしませんでした。)

そして迎えた受験当日、京都の烏丸御池付近にあるホテルに宿をとったあきは、タクシーで受験会場に向かいました。受験会場では、ビラ配りの人が何人か立っている中、たくさんの受験生が入り口に吸い込まれるように入っていってました。

試験開始時刻が近づくにつれ、しだいに緊張が高まってきました。緊張は昨日の夜寝る前から続いていましたが、さらに緊張は高まっていったのです。やはり緊張の原因は、「これ落ちたら一年浪人になるなぁ、ということは来年の一年という期間の自分の身の振り方が、この2日間の受験の結果にかかってるんだ。」と考えたためでした。なんとしても受からないといけない。そう意気込めば意気込むほど、緊張は高まっていったのです。

数学の試験においてのことです。いつものように4問完答をしようと取り組みました。ところが、この日に限ってなかなか解けないのです。いろいろと他の問題に変えて取り組みましたが、思うように解答が進まないのです。時間だけが過ぎていきました。焦ります。焦る→解けない→時間がたつ→焦る→・・・というスパイラルに陥っていったのです。こうして、結局まともに解けたのは2問だけという結果になりました。

そして、一日目が終わった後、まわりで数学について話す声が聞こえてきたのです。「何番と何番は簡単だったよね〜」、「そうそうあれは解かないとね」と話しているのです。普段はそういった連中の声には耳を貸さないのですが、不覚にもその日は聞いてしまったのです。そしてなんと、その連中が話している問題は、あきがその日解けなかった問題だったのです!

その日はそのままホテルまで、気分転換を兼ねて歩いて帰ることにしました。その道中、さっき話してた数学の問題が気になり、再び考えてみることにしたのです。すると、落ち着いた状態でしばらく考えてみると、「あっ。。。そうか!」といった具合にわかったのです。たしかにあの連中のいうように難しい問題ではなかったのです。それがわかった瞬間、すごく落ち込みました。そう入試数学で一番大事なのは、皆が解ける問題を落とさずに解くことだからです。

そして、その落ち込みを引きずったまま2日目を迎えることとなり、他の教科もいまいち手ごたえ芳しくなく終わりました。

こうして、わずかな期待もむなしく合格発表では、案の定、番号は無かったのでした。もちろん後期試験も挑んだのですが、もはや自信を失ったあきには、乗り越えることができませんでした。

こうして、あきの浪人生活がはじまったのです。


今回の不合格体験記のなかで、あきがとるべきではなかったと思う行動は、

1.試験問題をその日のうちに見直したこと。
2.まわりの出来たという声に耳を傾けたこと。
3.1つの教科ができなかったために、落ち込んでしまったこと。

です。よろしければ参考にしてください。(もちろん、根本的に問題だったと思うのは、自分の精神的な弱さです。)


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